主要な経営指針

2020年9月期の概況について

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費や企業活動が制限され、急速に悪化しました。国内外で一部持ち直しの動きがあるものの、感染拡大の終息に目途が立たないことから、先行き不透明な状況が続いています。
 当グループの業績に大きく影響する建設投資の動向としては、住宅市場は政府による住宅取得支援策が継続しており、住宅ローン金利が低い水準を維持したものの、新設住宅着工戸数は減少を続けています。公共投資は関連予算の執行を背景に堅調に推移しました。一方で民間投資は消費増税前の駆込み需要の反動減や、新型コロナウイルス感染症の影響で低調な動きとなりました。今後につきましても、経済動向の不透明感の高まりによる建設需要の縮小が懸念されます。
 このような環境の下、当社グループは、当期を初年度とする中期経営計画に基づき、戸建住宅、木造非住宅、大型物件、リニューアルの各分野に対して、当社の基盤事業となるタイル、住宅設備・衛生機器等の商材に加え、成長事業としてサッシ、サイディング、断熱材、空調機器等の商材に対する販売力及び施工力の強化に向けた活動を推進しました。また、流通の効率化とサービス向上対策の一環として、東京23区エリアを対象とした物流網の構築にも取り組みました。
 この結果、当連結会計年度の業績は、上半期は消費増税後の反動によるリフォーム等の需要減はあったものの、新規顧客開拓の強化、サッシ等の新商材の拡販に加え、東京オリンピック・パラリンピック関連施設工事の完成現場の増加により回復をみせましたが、下半期は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、いったんは回復に向かっていたリフォーム需要が低迷し、新築戸建物件の遅延・延期、営業自粛による新規取引の減少により、売上高は、653億38百万円と前連結会計年度に比べ42億46百万円の減収(6.1%減)となりました。損益面につきましては、大型再開発物件向け建材工事や公共物件向け空調工事などの粗利率が改善したことに加え、経費の継続的な削減努力による販管費の抑制効果はあったものの、売上高の減少が大きく影響したことにより、営業利益は17億96百万円と前連結会計年度に比べ3億67百万円の減益(17.0%減)、経常利益は20億56百万円と前連結会計年度に比べ3億44百万円の減益(14.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億48百万円と前連結会計年度に比べ1億5百万円の減益(7.3%減)となりました。

 

2021年9月期見通しについて

 今後の見通しにつきましては、国内においては新型コロナウイルス感染による経済への影響は緩和しつつあるものの、全世界ではいまだ予断を許さない状況にあり、現時点では先行きを見通すのが難しい状況にあります。
 住宅関連業界におきまして、ニューノーマルへの転換やテレワークなどの働き方の変化により、中長期的には住宅需要の動向や選ばれる商材にも変化がみられるものと思われます。そのような中、当社グループとしては、マーケットのニーズに迅速に対応できる体制を確立するため、今後成長が見込まれる環境エネルギー、衛生・健康生活、中古・リニューアル住宅等の各分野に関連する商材の取り扱いを強化してまいります。
 また、持続的に発展する企業を実現するため、失敗を恐れずチャレンジ精神を発揮する人材の育成、長時間労働の削減を図りつつより柔軟な働き方を可能にする労働環境の改善、運転資本効率を高め、流動性を維持できる財務基盤の強化に努めてまいります。
 当社グループは、2019年10月より始動した3カ年中期経営計画において策定した3つの主要課題について、引き続き推進してまいります。
 
①グループの成長スピードを上げるための戦略的意思決定
 グループの事業規模を拡大する施策の一つとして、今後もM&Aを積極的に実施してまいります。買収先を選定する際には、営業エリアの補完が可能な対象先であることや、当社が注力している商材を取り扱っている施工業者などをターゲットに進めてまいります。また、選定や契約に向けた業務を円滑に進めるための体制を強化してまいります。本年9月に中央窯業株式会社を完全子会社とする譲受契約を締結しました。この会社は、大型物件を得意とするタイル工事専門業者であり、今後、当社としては、都内を中心とした同様の事業会社を複数合従する等の中長期的な展開を検討してまいります。
②市場環境の変化に備え、ビジネスモデルを変革し、グループシナジーを早期に実現する。
 当社グループにとって業績への貢献が期待できる新たな商材として、戸建住宅向けサッシ、住宅向けサイディング及び木造非住宅向けサイディング等に注力してまいります。 その施策として新たにサッシの組立工場を神奈川県と愛知県に立ち上げました。また、サイディング材のプレカット工場の設備と人員の増強を図りました。木造非住宅物件に対しては、サッシ、プレカットサイディング、タイル、断熱材等の商材をセットで提案し、想定以上の受注が出来ました。今後さらに増加が見込まれる木造非住宅分野に対しては、他商材の提案を検討しつつ取り組みを強化してまいります。
③人材の戦略的な活用
 企業の持続的成長には従業員のさらなる成長が不可欠であり、その達成への重要な要素は従業員エンゲージメントを向上させることだと考えています。その強化に向けた施策として、評価制度や賃金体系、研修体系の見直しを行い、成果・実力志向の組織風土を推進しています。また、工事体制を維持・向上させるために不可欠な技能工の確保については、当期より社員職人制度を制定し運用を開始しており、今後も人員の拡大を図ってまいります。

 

 

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